オリンパス機で天体写真(星の撮影)を撮る(5) 撮影時のお勧め設定

撮影はRAW

後で補正をかけることも多いので、基本的にRAWで撮影してください。RAW+JPEGでも良いです。

撮影時のモードはM(マニュアル)

オートフォーカスのモードは、MFですが、撮影時のモードもマニュアルです。ISOもオート設定ではなく、手動で設定してください。基本的に星の撮影では、カメラ側の露出決定はほとんど役に立ちません。何枚か試し撮りをして露出を決定してください。

長秒時ノイズ低減はAUTOかON

撮影した時間と同じ時間だけシャッターを閉じた状態で撮像素子のノイズを撮影して、自動的にそのノイズを撮影した画像から減算します。ISOをあげて長時間撮影するとノイズが目立つようになるので、こういった処理が必要になります。この方法の欠点は、撮影時間が2倍かかることです。なので、後で明合成して星の軌跡を写すような撮影には向きませんが、カメラ内の設定だけでノイズを減らせるので非常にお手軽です。

長秒時ノイズ低減をOFFにする場合も

後で比較明合成する場合には、星の軌跡が途切れるので長秒時ノイズ低減をOFFにしてください。ただ、カメラを連写設定にすると、自動的に長秒時ノイズ低減がOFFになるので、それを利用するのも良いでしょう。また、長秒時ノイズ低減をOFFで、撮影した場合は、撮影後現像時に後でダーク補正を行うなどすることがあります。私は基本的には、長秒時ノイズ低減をOFFにして、RAW現像時にダーク補正しています。

手ブレ補正はOFF

基本的には、手ブレ補正はOFFにします。月の撮影など、シャッター速度が1sを以下の場合を除いて、手ブレ補正をOFFにしないと逆にぶれます。また、電力消費も大きくなるので、OFFが基本です。

モニターの明るさは最低にします。

モニターの明るさ調整が可能な機種では、モニターの明るさは最低にします。基本的にモニター画面は夜だととても明るいので、明るいうちにモニターの明るさを最低にしておくことをお勧めします。

レンズリセットはOFF

撮影中に電源ON/OFFをすることはありませんが、私はOFFにしています。

ISO設定は試行錯誤してください

ISO設定をあげるとノイズが増えるので、事前に何ショットか撮影して許容できそうなISOとノイズの設定を探ってみてください。私の場合ノイズ処理しない場合はISO200〜500ぐらい。ノイズ処理を前提とする場合は800〜1250あたりまで使用します。ただ、このあたりはシャッター速度とF値によっても変るので、いろいろ試行錯誤してください。

絞り値は開放あるいは、1/3〜2/3絞りぐらい

これはレンズによっても違うと思うのですが、基本的にフォーサーズのレンズは開放から良く写るので、あまり絞らず、開放周辺で使用したがよさそうです。たまに、レンズによっては収差の影響で絞ったほうが暗い星まで写ることもあるので、やはり試し撮りで、そのレンズの特性をつかんでおいてください。基本は開放だと思います。

試し撮りは、ISO1600/ISO3200で明るさと構図の確認

試し撮りは、そのカメラにある最大のISO数値で撮影して構図と、明るさの確認を行ってください。そのときは、長秒時設定はOFFにしておいたほうが、早く撮れて便利です。あとは、目標の感度とF値に設定して、理想の明るさになるように、秒数を決定してください。

コントラスト +2で、VIVID、諧調は標準

もちろんこのあたりの設定は、各人の好みだと思いますが、暗部のノイズが目立つことがあるので、それをつぶすためにコントラストを+2にすると良い感じかと思います。VIVIDもコントラストを高めるために設定します。諧調もオートにしてしまうと暗部ノイズが目立つので、標準をお勧めします。

ホワイトバランスはRAW現像時に調整

ホワイトバランスはRAW撮影しているので、現像時に決定してください。星野写真であれば、風景にあわせる。無難なのは、5300k(晴天時)、または、3000kとかにして、空を青っぽくするのも雰囲気があって良いかもしれません。


種子島にて 8mm FishEye ISO500 60sで撮影 YIMGでダーク補正して現像後、12枚を明合成